響焰俳句会

ふたりごころ

響焰創刊60周年俳句大会・祝賀会が開催されました(その1) (報告者:蓮尾 碩才)

響焰創刊60周年俳句大会・祝賀会が開催されました(その1) (報告者:蓮尾 碩才)


去る4月14日(土)響焰60周年俳句大会・祝賀会が東京の如水会館で開催されました。当日はなるべく内輪での会と言う主宰の意向で、俳壇の他の結社には声をかけず、出版社数社と同人・会員76名での会となりました。


第一部は12時30分、岩佐大会実行委員長の開会宣言に続き山崎主宰から次のような挨拶がありました。


「響焰は昭和33年3月に和知喜八先生が川崎市で創刊され、その後発行場所が横浜市、千葉市と変わり現在の八千代市で60年を迎えることになりました。この間響焰に携わった俳人は1,000人を超えることになります。響焰の歩みは創刊時からの(薔薇の花束ではなくいろいろな花の集合体である)と言う理念を引継ぎ、現在の同人・会員を含め多くの方々に支えられてこれからも続いてゆくことに改めて感謝申し上げます。」


主宰の挨拶に続き、記念俳句大会の発表と顕彰、響焔賞の発表と顕彰、主宰の記念講演、主宰への花束の贈呈、パネリストによるシンポジュームがあり第一部が終了しました。


第二部の祝賀会は「松風の間」に場所を移し、来賓の文芸ジャーナリスト酒井佐忠様を始め出版社の関係者の祝辞と、響焰有志による「山崎聰の俳句を歌う」のアトラクションのなか和やかに宴が進み、和田同人会長の謝辞で午後6時45分お開きになりました。


今回は盛りだくさんの中から、俳句大会の優秀作品の紹介をいたします。


俳句大会には85名、623句の応募があり優秀作品として次の句が選ばれました。


大会入賞作品


大会賞第一位


栗原 節子  「絵日記に戻る二頭の黒揚羽」


大会賞第二位


君塚 惠子  「父へ母へ海市へ繋ぐ黒電話」


大会賞第三位


波多野真代  「ばら崩るウエディングドレス脱ぐように」


主宰と各選者の特選句


山崎聰主宰選


特選第一位


あざみ 精   「葱坊主不機嫌そうに存在す」


特選第二位


小林 伸子   「英雄は壺中にありて月白し」


特選第三位


相田 勝子   「笙の音の昇りつめたる秋の空」


和田浩一特選句


米田 規子   「土牢を離れて石蕗の花明り」


石倉夏生特選句


西  博子   「淋しくて金木犀に囲まれる」


栗原節子特選句


山口 典子   「月今宵借景として観覧車」


森村文子特選句


山口 彩子   「ななかまど草間弥生の眼の力」


渡辺澄特選句


小林多恵子   「掌を桃のかたちに桃を受く」


田中賢治特選句


中村 克子   「東京は大き鳥籠鳥渡る」


山口彩子特選句


大森 麗子   「角巻を纏いて生きて五能線」


米田規子特選句


栗原 節子  「絵日記に戻る二頭の黒揚羽」

川嶋悦子特選句


菊池 久子  「秋袷ほどきそろりと昏れる膝」


駒由美子特選句


君塚 惠子  「父へ母へ海市へ繋ぐ黒電話」


その他に秀逸17句、佳作20句があり当日賞が贈られました。


次回は山崎主宰の講演「俳句の条件」の概略をお伝えします。

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