**俳人篠原鳳作と沖縄**
参加者27名、投句数54句、12月5日投句、12月16日選句。
篠原鳳作(明治39~昭和12、享年30歳)は鹿児島県出身、東京帝大法学部卒。昭和6~9年、新設されたばかりの沖縄県立宮古中学校で公民・英語科担当として教鞭を執る。宮古島市のカママ嶺公園には鳳作の代表作、〈しんしんと肺碧きまで海の旅〉の句碑が建つ。秋の紅葉もなく(櫨紅葉あり、冬の季語)、雪も降らない、風習の全く違う貧しい島に来て、戸惑いつつも〈正月も常のはだしや琉球女〉〈一疋は背中に負ひぬ仔豚売〉など地に足のついた句を作っている。岸本マチ子著『吉岡禅寺洞の軌跡』では、「沖縄の句を作りたいが、季感がとぼしくて」とこぼす弟子に、禅寺洞は「季題にない動植物でもなんでも句作してみたまえ。自己の心境を打ち込んだ句を作るのだ」と激励している。こうして鳳作は無季への志向を深め、まさに心魂の脈打つような「しんしんと」にたどり着く。
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