響焰俳句会

ふたりごころ

活動報告
響焰の行事の報告等を掲載しています。

活動報告

第26回ネット句会(2022年7月) 報告者:蓮尾 碩才

**季語との関わり**

参加者35名、投句数70句、7月1日投句、7月7日選句。

 今月から特別選者の内一名が和田浩一さんから渡辺澄さんに交代となります。いろいろな視点から選句を頂くよう、半年交代でお願いしている一環です。渡辺澄さん、半年間なにとぞよろしくお願いします。
 選について山崎先生は「選はあくまで参考であり、絶対や正解ではない。選の結果を採用するもしないも、全て作者の責任である」(『続シマフクロウによろしく』)という主旨を述べています。新しい選者の渡辺澄さんの選を、私たちがどのように生かすか、句会の参加者に問われているようです。

第25回ネット句会(2022年6月) 報告者:蓮尾 碩才

**季語との関わり**

参加者33名、投句数66句、6月1日投句、6月7日選句。

 今月は大森麗子さんの<産土を離れてからの夏の蝶>が特別選者三名の選を獲得しました。句評で山崎名誉主宰は「季語との関りが面白い」と評しています。季語の〝夏の蝶〟と句の主題である〝産土〟の関りが微妙に響きあっています。 
 〝夏の蝶〟は和田浩一さんも指摘しているように作者自身の投影で故郷を出てからの感慨が読み取れます。
 季語について山崎先生は「あとから季語の存在に気付く、そういうさりげないのが好もしい」と指摘しています。俳句における季語との関係は微妙な間合いが必要となるようです。

第24回ネット句会(2022年5月) 報告者:蓮尾 碩才

**曖昧と明瞭**

参加者34名、投句数68句、5月1日投句、5月7日選句。

 いつも「曖昧なものははっきりと、はっきりしているものは曖昧に詠うことが肝心」と、山崎先生から指導されています。また五月の東京句会でも一句の中に曖昧なものとはっきりしているものを対比させると趣のある句になると言われました。確かに今月の特選句にはその教えを感じさせる句があると思います。

第23回ネット句会(2022年4月) 報告者:蓮尾 碩才

**リアルな描写**

参加者34名、投句数68句、4月1日投句、4月7日選句。

 響焰の創設者和知喜八先生はリアリティーの俳人と言われています。山崎先生は著書『喜八俳句覚書』のなかで<喜八は〝俳句的な雰囲気〟〝安易な季語〟〝他人の表現〟の俳句三悪を克服する方法として「リアルな描写」と「定型を尊重する」ことを説いている。>と述べています。特に初心者は眼で見た物を俳句に詠うことが必要なようです。

第22回ネット句会(2022年3月) 報告者:蓮尾 碩才

**詩は矛盾したもの**

参加者31名、投句数62句、3月1日投句、3月7日選句。

 コロナ禍がなかなか収まらない中、響焰の公式行事である同人・会員懇談会と句会が三月七日に久しぶりに開かれました。山崎名誉主宰もお元気に参加され米田主宰とともに熱心に選句をしていただきました。席上山崎先生から「俳句は詩であり、詩には矛盾したところが必要」と話されていました。 予定調和の内容であればどうしても散文的になり、人の心を打つことはできない。世界で一番短い詩である俳句は、一句の中に少し矛盾したものを含んでいる方が良い句になるとのことでした。しかし矛盾しすぎると句にならないし難しい所です。

第21回ネット句会(2022年2月) 報告者:蓮尾 碩才

**散文と韻文**

参加者34名、投句数68句、2月1日投句、2月7日選句。

 主宰の句評に「やや散文的」との言葉がありましたが、散文と韻文はどのような違いがあるのでしょうか。散文的を辞書で引くと「詩情に乏しいさま」とあります。つまり詩になっているかどうかと言うことでしょうか。山崎先生は「最近の俳句は散文化の傾向が著しい。俳句はあくまで韻文であることを、肝に銘じたい」(『シマフクロウによろしく』より)と指摘しています。

第20回ネット句会(2022年1月) 報告者:蓮尾 碩才

**好漢逝く**

参加者35名、投句数60句、1月1日投句、1月7日選句。

 あざみ精さんの訃報を知ったのは、一月七日まさにネット句会の結果を纏め参加者に送信しようとしているところでした。
 あざみ精さんはネット句会の選句も特選の句評もきっちり済ませ旅立ちました。本当に俳句が好きで、会えばいつも俳句の話ばかり、長い闘病生活のなかでも常に前向きに俳句に取り組んでいました。元気であれば響焰を背負っていたであろう彼の逝去は残念でたまりません。そんな彼の姿を思い出しながら辞世となった句「沈黙か静寂か大つごもりは」を読むと万感が胸に迫ります。
 謹んでご冥福をお祈りします。合掌。

第19回ネット句会(2021年12月) 報告者:蓮尾 碩才

**独断と偏見**

参加者35名、投句数70句、12月1日投句、12月7日選句。

 久しぶりに再開した東京句会の句評の中で、山崎先生は「俳句は独断と偏見でよい」と話していました。普通独断や偏見と言う言葉は、あまり良くない意味で使われますが、先生は「十七音という短い形の中で、細かく説明するのは無理。こうだと云い切ることで逆に読み手の賛成を得る。曖昧なことははっきり、はっきりしていることは曖昧にが俳句の極意」と話されていました。

第18回ネット句会(2021年11月) 報告者:蓮尾 碩才

**新しい発見**

参加者34名、投句数68句、11月1日投句、11月7日選句。

 俳句は見えないものを見ることが必要と言われていますが、「新しい発見」とはまさに見えないものを見つけたことなのでしょう。「見たものの奥にある見えないものを書く、俳句とはつまりそういうことではないか」と山崎先生は述べています。
 感性を研ぎ澄ませないと事象の奥にある真実にはなかなか到達できません。

第17回ネット句会(2021年10月) 報告者:蓮尾 碩才

**特別選者**

参加者38名、投句数76句、10月1日投句、10月7日選句。

 今月から特別選者として和田浩一さんに参加いただくことになりました。選者が増えることにより皆さんの俳句に良い影響が出ることと思います。