響焰俳句会

ふたりごころ

第15回ネット句会(2021年8月) 報告者:蓮尾 碩才

第15回ネット句会(2021年8月) 報告者:蓮尾 碩才

**景が鮮やか**

参加者37名、投句数74句、8月1日投句、8月7日選句。

 今月の米田主宰の特選句の句評に「景が鮮やか」との言葉がありました。よく句会では「景が見える」や「景が鮮やか」と言いますが、短い表現で全体が見えると云ったことだと思います。
 かつて<百日紅まひるの闇に息をして 米田規子>の句に山崎先生は「炎天下に咲く赤い花は、必ずしも華やかで美しい印象はない。茶色く樹肌を曝した枝に暗鬱な花をつける百日紅は、むしろ晩夏の頽廃の匂いさえする。〝まひるの闇に息をして〟は、そんな百日紅の咲く夏の午後の、澱んだような、それでいていのちの暗い蠢きを蔵したような状況を云って、最小限の表現で、大きな内容を伝えている。」(「響焰」平成二十八年三月号)と評していました。
 「最小限の表現で大きな内容を云う」ことこそ俳句の醍醐味だと感じました。

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